日別アーカイブ: 2006年1月19日

迷路

IMG_9598

灰色に敷き詰められた空を仰ぎみる
いつのまにか心の曇りが連なって
見えなくなった心という空

いつから?

建前と感情と真実にはさまれて
どれもわたしの心の中にいるのに
どれもわたしじゃないようで

理想と心と現実にはさまれて
どれもわたしの心に住んでいるのに
どれも顔を合わせなくなった隣人のようで

その心の奥で背中合わせでいるのに
それぞれが覗きみることは出来ない
なぜか見知らぬ他人のようで

蜘蛛の巣が張り巡らされたように複雑で
どれもが指ではじいたら簡単に切れる位に
脆くて危うくて…
そんな無法地帯でわたしはさまよっている

本当はこの迷路に入る前からここに答えはある
迷いという心がその決断を奪い去って逃げてしまったから
いつも感情と現実は追いかけっこをしている

現実ばかりを見て歩く人は理想を追いかけきれないと
説く人もいる

理想ばかりを追いかける人は現実をみることができないと
説く人もいる

その曖昧なバランスの中間点
感情に傾かないようにいつも平行を保っているから
足取りも重いままどこかすすめなくなったわたし

いつまで経っても私はこの場所にいて
届くはずの空でさえ届かないと思うようになってしまった

はちきれそうな分離した心に迷いながらも
一歩踏み出した現実の答えは厳しいものばかりで
そうしなければという無理な自分を作り上げて
それでもいいと思うわたしと悲鳴をあげているわたし

たとえば、空のように高い夢があって

夢を走るわたしと
頑張っても届いてないわたしと
はてそうになるわたしがいて
もういいじゃないとはげますわたしもいて

どこが答えなのかもわからない

夢は追いかけるもので追いかけても追いかけても
反発する磁石のようだから距離は縮まらないことをしった

だから走るだけもとめるだけ
たどり着いたはずの頂上にはなにもなかったとよくいうから
また高い山めざして一歩一歩進むだけ

たとえば、辛い恋がここにあって

想いを叶えたいというわたしと
忘れなきゃいけないと思うわたしと
つれない現実をしったわたしと
平行線でもいいじゃないと思うわたし

色々ここにあったとして
紐解いて拾い上げるのはいつも感情

今は形に出来ないのを知っているのに
思い続けることがあの人に気負いさせているのなら

無理にこの恋を忘れよう。
あの人を忘れよう。
辞めちゃおう。

離れることばかり思ったけど
感情が悲しいほど悲鳴をあげた

もしかしたら甘いのかもしれないけど
もしかしたら過酷かもしれないけど

恋という感情を捨てたなら
あの人のそばにはいられるかもしれないそう思った

だから想いを暖めないようにして
だから願いに変わらないようにして

友達で側にいたいとそういう理想を願った

いつかその想いの確信と真剣に向かっても
いい時が来るまで封印を誓った

理想も感情も現実も反発しない場所へ歩いてみようと思う

この迷路をさまよって明けてみた野原は

感情の森か
理想の森か
現実の森か

引き寄せて正解はどこにあるのかも分からないけど
でも先が見えなかったこの迷路に光が差した気がするから

このままその道を歩いてみてもいいと思う