月別アーカイブ: 2006年10月

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今にも泣き出しそうな空を見つめて
ぽっとつぶやいた。

「何でこんなに悲しそうにしているの?」

今にも零れてしまいそうなのに
ずっとその悲しみを耐えているようなものに見えて

なんか私みたいだった。

そんなに悲しい瞳(め)をしないで
そんなに辛そうな顔をしないで

気がついたら、空を見上げたままどこからか
水粒が落ちた

・・・私が替わりに泣いてあげるから

・・・どうか明日は元気になっていますように

背中

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目が合ってしまうと 
胸がはじけてしまいそうだから
いつも斜め後ろから眺めてしまう

すべてを包み込んでしまうような広い背中や
誰でもコロッとしてしまいそうなあの笑顔や
耳の奥にこだまして離れないその声や

あなたの魅力に多分に惹かれている

本当は普通に話しかけたいのだけれども
感情や気恥ずかしさや周りのことを考えると
足を踏み込むことはできない

少しでも共通なもので繋がっているだけでも
いいのにまだまだあなたは遠い

そうはじめからあなたは遠くにいたね
だからずっと背中を見つめ続けて
今もそうしている

すべての理なんてここではなければいいのに
だけど発生している事実は何も変わらない

素直に甘えられる場所にいたいのに
素直に想いを伝えられるようになりたいのに

いつからか・・・私は臆病で
いつからか・・・私は・・・

触れてはいけない人なのに

心と理性が交錯する・・・
どうか・・・このまま何事もなく通り過ぎて

何も望まないから
ずっと・・・背中だけでも眺めさせて

響き

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穏やかに過ぎていくこの道のふと流れが変わった

何処かでこの見えない水面に触れたのかもしれない
水の輪の響きがここまで伝わってくる

なにごともないようにここを通り過ぎたら
きっとその響きには出逢えなかったね

ふと足を止めてしまったのも
その響きがとても心地よかったから

ついその場でその響きを聴いていた

突然の交差点ですれ違って
そんな響きをもとめて少し寄り道しようと思った

新しい道を歩くようなそんなドキドキ感を抱えて

歩いてみるとそこは舗装も何もされていない道で
誰もここは通っていないような気がした

きっと自分だけのものだからいつも歩く道は未開拓地

たまに茨の棘で傷も出来ることもあるけれど
そのオアシスで何でも癒されているから

もう少し歩いていてもいいのかなって思ってしまう

その響きにはどうして触れたらいいのか
その響きにはどうやって関わったらいいのか

まだ解らないけど・・・
まだ後ろ側を観ているだけでも
少しだけ元気貰えている

交差する響きの奥に混ざる音は
どんな音なのかもまだ解らないけど

自分は自分なりのものを奏でて
その響きが遠くまで伝わるように
その響きが貴方に感じられるように

その音に・・・願いを込めて