破壊と再生

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そのよりどころが壊されるのが怖い
君は確かに君だから君の地を荒らさぬうちに
ここから立ち去った方が賢明なのだろうかと
考えに陥ってしまう時もある

焦がれすぎてその形が見えなくなったときは
私は私に与えられた成長の過程を踏み外したような気になって
その元になっているすべてのものを壊してみたくなるんだ

ただ一言が欲しいだけなのに
その一言はただ重いだけで何も叶わない

約束は出来ない未来だから
つながれていない糸はその空気にさらされて
漂う事しか出来ないの

そんな事君に告げてしまったら君は立ち去ってしまうだろうから
私も精一杯耐えて大丈夫という顔をする

そんな表情にも慣れてしまったからふと紐解くタイミングさえも
掴めなくなって馴れ合いきれないそんな自分のかけらがそこに散らばった

何がいいのか分からない
何が答えなのか分からない
ただ言えるのはそこにある虚無だけ

私を色づくもののすべてが怖くて
正直になればなるほど自分が壊れていくようで
そのひとつひとつの階段を下りることさえも出来なくなった

その先に咲くものはあるの?
荒れ果てた地だけしか私には見えないけど

そんな事もあるんだよと
誰かが教えてくれるなら一歩だけでも踏み出したいと願う
歩く道さすらう道漂う道下がる道どれも道だから

今のポイントが分からないだけ
君と私との曖昧ラインが怖いだけ

ただ私一人だけが恋愛ごっこしているのならそのぐらい悲しい舞台はないから
もっと見極めて歩くために君との境界線を壊す波を打ってみようと思う

残るのは生存か破壊か・・・