ひらひらと蝶が舞うがのごとく
掴みきれないものがそこにはあって
それは私の気持ちでもあって
それはこの恋の行方でもあって
たちまわるうちにどこに行くのかも
きっとそれは誰も知らない
ふとかわされた瞬間に羽から落ちるその粉拾い上げて
この恋を飾り付けてみようともしたけれども
どう着飾っていいのかすら分からなくなる
この想いの何が正しくて何が正しくないのかすら
その気持ちはきっとメビウスの輪のようで
いつまで経っても解決できないものだから
今はその成り行きに身をまかせて
今はその風に身をのせて
少しの間抵抗せずに流されてみるのもいい
通り過ぎていった風のように
ただふんわりと残り香を置いて
想いとトキメキと切なさが何度も胸をかすめる
ふと思い出すのはその静かな空気に包まれた穏やかな時
ふと思い出すのはその笑みを声と・・・優しさ
ショートフィルムのようなシーンをいくども再生しながら
少し切なくなって少し儚い気持ちになって
その心の在り処は今は何処にいるのだろう
だけれどもその場所には私もきっと行けない
開けない・・・心の鍵がそこにあるから
時の楔と約束と積み重ねられた時間は
どのような風を送ってきたのだろう
時に重ねてみたりするけれども
遥かに透明でそこには何もなくて
そこにあるのはきっと知らないもの
そこにたたずむのは遥か向こうにある風
風の悪戯でふと出逢った恋だけれど
あまり突然な風だったから
必要なものはすべて抜け落ちて
残ったものは・・・かすかに残った暖かさ
風向きはどこ・・・?
その風の先には何があるの・・・?
自由に空を飛びまわれる蝶になって
あの果てまで見に行くのもいい
だけれども・・・形にするのはまだ怖いから
しばらくこのままでその風に漂ってみよう・・・